浜名湖発「二ホンウナギ資源回復プロジェクト2019」と連携、浜名湖に注ぐ河川に遡上を助ける芝マット設置
浜名湖発「二ホンウナギ資源回復プロジェクト2019」 と連 携して浜名湖に流れ入る都田川の支流で今年度新たな活 動がはじまりました。
絶滅危惧種の二ホンウナギを資源回復を図ろうと、浜名 湖の若手養鰻家でつくる青鰻会(せいまんかい)の皆さんが 8月7日・8日の両日、都田川の支流井伊谷川の上流の三か 所の堰(せき)にウナギの遡上を助ける芝マットの魚道を設 置する活動を行いました。
静岡県・浜松市・都田川漁協と連携して行われた魚道づく りはこの川にはウナギが棲みやすい岩場があり、水生昆虫 などが多いことから選ばれたもの 取り付け工事と共に堰の上下流でのウナギの生息調査も 行われました。
作業を行った川は直虎でも有名な奥浜名湖の井伊谷、龍潭寺にも近い井伊谷川と神宮寺川、浜名湖が海と繋がった今切口から入ったシラスウナギは浜名湖に広がり、やがて都田川からその上流の支流の井伊谷川・神宮寺川へと至ります
この堰は下流から遡上したウナギは高さ1.5メートルほど の堰を上がり、さらに5メートルほどの傾斜を上って上流を 目指します。
ここに二か所、芝マットを設置して遡上を助けるもの。 この方法は鹿児島県水産技術センターが開発した方法で、 芝マットの突起部分を利用してウナギの遡上を助けるもの、 芝マットは裏表があり、効果を確認するため、1か所づつ 裏・表で設置しています。
井伊谷川の川中での作業でしたが当日は熱いほどの晴 天、梅雨の間は流量が豊富だった井伊谷川も晴天が続き 設置工事日和の中での作業でした。
芝マットは材料調達がしやすいようホームセンターなどで 調達できるプラスチック製の暑さ2センチの縦横30センチの のものを繋ぎ、対候性の高いインシュロックで補強して使い ます。
アンカーを打ち込み金具で固定した芝マットの魚道は堰の 斜面にピタリとは着けず裏側にも隙間ができ、遡上するウ ナギは芝マットの表や裏側からも上がることができます。
堰に2か所つづ芝マット表が3本、裏が3本、計6本の魚 道の設置が終わりました。 今後堰の上下流のウナギの生息調査などを行います
当日の参加は青鰻会のみなさん、浜松市農業水産課・静 岡県水産試験場浜名湖分場のみなさん、国立研究開発法 人水産研究・教育機構のみなさんです。
※次回は同日行われましたウナギの生息調査の様子を報告いたします。